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2020/07/31

副住職の「歳時記」vol.01 2020年(令和2年)7月 盂蘭盆会

伊藤 悦央

聖号十称

新型コロナウイルス禍、社会生活にも影響がある中、皆様におかれましては健やかにお過ごしのことと存じます。

「終わり良ければすべて良し」という言葉があるように、様々な苦労を経ても、最期に「いい人生だったな」と思いたいものです。しかし現実は、私たち人間は様々で、その終わり自体が良いとはとても思えない方もいらっしゃるでしょう。

そこで死を終わりとしない、あの世、いわゆる「終わりの向こう側」をお示しくださったのが浄土宗を開いた法然上人です。お念仏を称えた者は必ず極楽往生をする。すなわち「終わりの向こう側」はどんな人でも例外なく「良し」であることが確定しています。この間違いなく確定している「良し」という事実は、阿弥陀様より「何回でも失敗しなさい」とお声掛け頂いている思いがします。何よりも私たちがこの現実世界で、安心して生きていける糧になることを強く信じています。

大変な情勢ではありますが、どうぞ感謝の気持ちを忘れずに、日々を過ごしていきましょう。